イルカ・クジラの救助方法!
SFJ会員 大串 剛史(ぐっしー)
こんにちは!皆さん!
ぐっしーです。(^^)
先日、『浜にのりあげたクジラを助ける会の講習会』に参加してきましたので、その参加報告です。
5/13(日) PM1:00〜PM5:00
日本教育会館 一ツ橋ホール
発起人:荻野みちるさん
主催:浜にうちあがったクジラを助ける会(助けたいと思う一般の人の集まり)
後援:海の哺乳類センター、日本セトロジー研究会
先に言っときますけど、実は私、クジラ南房総行ったら平気で食べる人だったんですよ。(^^;;;
クジラ好き!という女の子に、
『じゃぁ南房総行く?食べるとこあるよ!』
なぁーんて、勘違いして言った事もあります。
#彼女にとって、好きというのは当然かわいいという意味だったらしい、、、
『クジラの竜田揚げ』は子供の頃大好物だったし、南房総名物の『クジラのたれ』は少し火であぶって、マヨネーズかけて食べるのも、、、(^^;;;
そんなやつがクジラ助ける?!なんじゃそりゃ!って思うかもしれませんけど、 、、
食文化としてのクジラと、死にそうな生物を助けるっていうのは別かな?
それにクジラ食べるな!と言いながら牛肉のハンバーガー食べている外人って何?なんて思うし、、、
でも、最近では、これだけ世界中から、かわいいクジラ食べるな!みたいに日本人叩かれているから、食べなくてもいいかなぁ〜なんて、思っていたりもします。
それに、長期間生存し、海の食物連鎖の頂上にいるクジラは、ダイオキシン、PCBなどかなり沢山含まれているので、カナリ危険な食べ物だと言われています。
これは、国内各地の魚市場やスーパーで販売されていたクジラ・イルカ肉を、原原口浩一・第一薬科大助教授らが行った調査によって判明したことで、沿岸クジラでは、赤身(6点)から1グラム当たり平均2・97ピコグラム
(1ピコグラムは1兆分の1グラム)のダイオキシンを検出し、ベーコンなどの脂身 (13点)からは27・1〜691ピコグラム、平均で232ピコグラムを検出した。
北太平洋のミンククジラは、赤身(3点)で平均5・2ピコグラム、脂身(9点)で 同57・4ピコグラム、南氷洋のミンククジラは赤身(2点)で平均1・5ピコグラ
ム、脂身(5点)で同4・9ピコグラムだった。ダイオキシンの残留が多いといわれるスズキなど沿岸魚類でも数ピコグラムのため、沿岸クジラ肉の脂身の汚染度は特に高い。「食品からこんなに高いダイオキシンが検出されるのは初めて」と、2000年8月14
〜17日、米カリフォルニア州モントレーで開かれた「ダイオキシン国際会議」で発表した。(毎日新聞より)
ダイオキシンの毒性について!
[Q1] ダイオキシン類の毒性とは?
[A1]
・急性毒性レベル 数mg を一度に摂取した場合
・発ガン性レベル 数10ngを一度に摂取した場合
・慢性毒性レベル 数100pgを一度に摂取しつづけた場合、免疫毒性、生殖毒性などの環境ホルモン作用もこの数値に該当します。
SFJのダイオキシンQ&Aより
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日本の調査捕鯨は、何匹いた!クジラは増えている!なんていうことより食べることが主な目的なんだから、クジラ肉のダイオキシン汚染状況なども、ちゃんと調査してほしいところですね。私達の税金使って調査してるんだから、、、
でも、TV発表したら、漁協から?訴えられるのかな?(^^;;;
まぁ、年に1回とか2回ダイオキシンまみれの鯨肉ベーコン食べても直ぐに死なないでしょうけどね、、、
#ダイオキシンと言えば毎日吸う、タバコに含まれる量の方が問題あるでしょう。
で、、、会場に行く途中の道で、偶然SFJ事務局の上田さんと遭遇!(^^)
とても楽しい会で、研究者の方から、クジラ・イルカの習性など、 まだ解明されていない集団座礁(マス・ストランディング)など
イロイロ教えてもらいました。
今年から、鴨川シーワールドでイルカを調教しているという、 サーファーにもお会いしました。(^^)
浜に打ちあがることを、stranding(ストランディング)と英語でいいます。
2001年2月11日午前6時、茨城県波崎町にカズハゴンドウという クジラが50頭ほどマス・ストランディングを起こしているのを
サーファーが見つけ、大洗水族館に連絡を行ない、救助作業を 行ったということがあったのは、皆さんご存知だと思います。
この時立ち会った大洗水族館の酒井さんという方も いらっしゃいました。
ストランディング発見者のほとんどはサーファーだそうで、この会の参加者の皆さんは、サーファーにとても期待をしているようでした。
まぁ、日本各地、冬でも早朝に浜から海に入るのはサーファー くらいしかいないですからね、、、
#私は軟弱もんなんで早朝はニガテですが、、、(^^;;;
その会のなかで、私が、
『一宮のサンライズや、志田下で早朝サーフィンやっていると、頻繁にスナメリに遭遇しますよ!』
といえば、クジラ・イルカ好きの皆さんは、なんかみんな目が キラキラ輝いていました。(^^;;;
#こんど写真とっておきますね(^^)
説明のほうは、日本鯨類研究所の獣医師石川先生、八景島シーパラダイスのイルカ飼育係りの徳武さんが、とても詳しく行ってくださいました。
ストランディングには、
- 漂着(死んでいるものが浜にうちあがる)
- 座礁(生きているものが浜にうちあがる)
- 集団座礁(多数の生きているものが浜にうちちあがる:マス・ストランディン グ)
- 迷入(本来生存しない場所に入り込んでくる) というものがあるそうです。
マス・ストランディングの説明で非常に面白いもので、 先祖帰りというのがありましたた。 クジラ・イルカは哺乳類なので、先祖が陸に住んでいたのを
思い出して、陸に向かって泳いでマス・ストランディング となるのだ!という説でした。 ほんまかいな?って思いましたが、実は、クジラ・イルカの直接の死因のほとんどが、溺死だそうです。
#なんか意外で驚いたのですが、、、
これは、体力がなくなって、泳げなくなったときに、海面 にあがって呼吸ができなくなって、そのまま沈んでいく からだそうです。
泳げなくなったら、陸に向かう!なんてなんか考えられそうな 気もしますね。
一番有力な説は、地磁気の狂いだそうで、クジラ・イルカは超音波を 出して障害物をよけたりしているので、何らかの原因でこれらの 器官が狂って本来海があると思ってる場所が陸で、気が付いたら
浜にうちあがていた!ということだそうです。
ストランディングをおこしたクジラ・イルカを助けるために 一番重要なことは、48時間以内に助けなければいけないということです。
48時間以内に助け出さなければ、自分の体重で内蔵が圧迫されて 死亡したり、日焼けによって皮が損傷して死亡するそうです。
なにより、海で生活する生き物ですから、陸にあがっただけで とても強いストレスがかかり死亡するそうです。
やってはいけないこと!
- 尾ヒレに近づいてはいけない! 尾ヒレは強烈な力があります。 暴れている場合、尾ヒレに当たると大怪我をします。
- 尾ヒレを持って動かす。脊椎損傷の原因となります。
- 胸ヒレを持って動かす。胸ヒレは非常に弱く骨折します。
- むやみに触ってはいけない。
- 食べてはいけない。 死んでいるクジラの肉を食べると、食中毒、感染症となる 可能性がある。 北海道で、昭和40年頃、浜にあがったクジラを食べて
食中毒が大発生したことがある。
- 海が荒れている場合、再度浜に上がる可能性があるだけでなく、 人も溺れる可能性があるので、助けることは不可能。 (サーファーはこういう日に、助けようとして、無茶する!とクギを指されてしまいました)
- 呼気をあびてはいけない。 これも感染症にかかる可能性があるそうです。
もし、生きていれば!
やらなければいけないこと!
- できるだけ沢山の人を集める!
クジラ・イルカは重たいので1人では何もできない。
- 最寄りの水族館に電話して対処方法を聞く
早朝は電話がつながらない可能性が高いですが、、、 また、クジラ・イルカについて詳しくない水族館もあるようで 対応できないところもあるそうです。
すくなくとも、クジラ・イルカの飼育経験のある水族館ならOKじゃないでしょうか?
対応可能かもしれない最寄の水族館はここで調べてください!
- 皮膚が乾燥しないように、海水(真水もOK)を頻繁にかけてあげる。
但し、噴気孔(鼻)が空いている(呼吸している)ときには、 絶対に水をかけてはいけません。噴気孔から吸い込んだ水が
肺にたまって、呼吸困難となり窒息死します。 タオル、新聞紙などを体にはりつけて水をかけるるのも有効!
- 胸ヒレの下の部分に穴を掘ってあげて、胸ヒレがつぶれないようにする。
- 頑丈なブルーシートなどをタンカ代わりにして運ぶ。
- できれば、サーフボードを横において、全体が見える写真 を取ってください。これでだいたいの大きさがわかります。 また、頭(種類判別)、腹(性別判断のため)の写真を撮ってください。
大原則!
マス・ストランディングを起こしている場合、元気なやつから 海に戻しましょう!生存確率が高くなります。
もし、死んでいたら!標本を取ってくださいとのこと。 ナイフで皮膚の標本を取って、研究機関に送付してください。 重要な研究データが得られます。研究者達に協力してあげましょう。
また、生体、死体にかかわらず、ストランディングレコードという 調査票を記載することで、クジラ・イルカの有益な研究データとなるので、
記載しておいてくださいとのこと!
後日、助け方などの詳細については、 http://www.strandingjapan.net/
に掲載されると思います。
詳しくは、info@strandingjapan.net
まで。
悲しいお知らせなんですが、水族館のイルカ達に向けてプラスチックやビニール製の、おもちゃや、ゴミを投げ込む子供・大人達が沢山いるそうで、消化不良を起こして死んでしまうイルカ達も沢山いるんだよ!と皆さんおっしゃっていました。
マナーという言葉以前の問題だと思うのですが、どうしてこのようなことをする人が沢山いるのか本当に悲しく思います。もしかしたら、子供は、イルカのボールを調教師の人に持ってくる芸を見て真似ているだけなのかもしれませんが、、、
当然海には、川から流れてきた沢山のゴミが散乱し、コンビニ袋はクラゲと勘違いして亀やイルカが食べて消化不良を起こして死ぬことが沢山あります。
皆さん道路にタバコやゴミを絶対に捨てないでくださ、道路に捨てたゴミは雨に流され海に流れつきます!
関連リンク
海の哺乳類情報センター
財団法人日本鯨類研究所
日本海セトロジー研究会
うみがめいるか守り隊
大洗水族館
八景島シーパラダイス
クジラポータルサイト
スナメリくらぶ
参考図書
ストランディングフィールドガイド(イルカ・クジラを助けるためのバイブルです!)
野生動物救護ハンドブック
でも、ストランディングしたサメは助けるかなぁ〜なんて思ったりして、、、(^^;;;
うちの家では、スカパーの動物番組に入っているのですが、コマーシャルの中で、WWFが出てきて、中国人の保護団体の人?が、
『サメいなくなちゃうから、みんな!フカヒレ食べないで!』
みたいなのやっていて、結構不思議な感じで見てました。
外人からすると、日本人がクジラ助ける!なんていうのは、そういうのと同じ感覚で見られているんでしょうかね、、、
海外のサーファーは、日本でクジラを助けたというサーファーがいる!という情報を何処からか知った人も多いようで、SFJでは2月、3月は、海外から問い合わせが、とてもたくさんきていたそうです。
なんだ?日本人サーファー!クジラ助けるんだぁ〜?!、、、(@_@)/
って驚いていた様子だったそうです、、、

2001年度のSurfrider Foundation の世界統一広告
最もすばらしいサーファー達の一部ですが、Surfrider Foundation とは契約さえしていません!というようなことが書いてあります。(^^)
ではでは(^^)/~~