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共有地の悲劇

最近の海での話題といえば、日本各地ではマナーとローカリズムの問題があいかわらずにぎわっていますね。

あるポイントでは、心無いビジターサーファーが、海上保安庁の方々にレスキューされたにもかかわらず同じポイントで波乗りを続けて反感を買った。ということが新聞にまで紹介されるしまつです。

まぁ、同じサーファーとして波があったら入りたいという思いはわからなくもないけれど、、、

例えば、パイプライン、ワイメア、マウイのジョーズなどの巨大な波が訪れるポイントでは、自己責任の元で、自分の技量というのがわかっているサーファーがポイントに入るわけです。当然、私のようなドン臭系サーファーはそんな状態の海は絶対に入ろうとは思わないわけです。

「危険だから波乗りやるな!」という意見に関しては?と私は個人的に思います。これはトッププロであっても、そのようなポイントで波乗りするな!ということにつながるわけで、サーファーとしての魂が理解されない例のようにも思います。

しかし、レスキューしてくれた人の気持ちがあるわけで、レスキューされたという時点で、もうそのポイントには、同じ日に絶対に入るべきではないわけで、謙虚に行動するべきなのです。それがわからないようではサーファーとして失格です。

またレスキューにはお金がかかるということも理解する必要があります。船を出せば燃料代、その船を操縦する人の人件費、、、それらの費用をちゃんと支払うのであれば思いっきり自由にレスキューされてください。登山家は山で遭難するとその費用を支払うことは皆さんご存知だと思います。登山家は当然そのための保険にも入っています。

漁師さんたちがレスキューしてくれるのは、いつ自分が同じようなことになるかわからないからレスキューしてくれるわけです。

ローカリズムに代表されるポイント問題について、少し書いてみたいと思ってこういうことを始めに書いてみました。

ところで、、、

皆さんは、1968年にガーレット・ハーディンが発表した論文の「共有地の悲劇(Tragedy of the commons)」というのをご存知でしょうか?

簡単に説明すると、、、

みんなで、牛を放牧していた場所がありました。ある人が自分の利益のことを考えて他人より多くの牛を放牧しはじめました。そしてそれを見た人が自分もその人と同じように多くの牛を放牧しはじめました。そしてそのことが連鎖的に広がっていき、やがてみんなで利用していた土地の牧草を食べ尽くしてしまい、牧草がそだたなくなり、壊滅的な状態になってしまった。

つまり、「共有地は必然的にそのキャパシティを超えて過剰利用され、再生の能力を失って崩壊せざるを得ない。」ということであり、以後、「共有地の悲劇」を、どう回避するか論争がいまだに行われているのです。

海における水産資源における共有地の悲劇を回避する方法としては、国連の海洋法として200海里を自国のものとする制度が存在します。また漁業権というものも存在し、漁師以外は磯や根についた貝・エビ・海草類などは勝手に取ってはいけないということになっています。

自然の再生能力と環境問題というのも、この「共有地の悲劇」と非常によく似たこととして語られます。少しの量ならは自然に存在する微生物がいろんな有害物質を分解しキレイにしてくれますが、みんなが何も考えないで有害物質を廃棄すると自然が破壊され崩壊していくのです。そうならないために規制というものがあり自然を守ろうとしているわけです。

では、サーフポイントを共有地の悲劇と同じように考えるとどうなるでしょう?

いま全国各地のサーフポイントは、サーフィンブーム?の波に乗ってポイントパニックになることもしばしばあり、一日いても数本波に乗れれば良いという状況で、乗れないということより、他人が板を流したり、突っ込んだりすれば非常に危険な状態になっているということだと思います。

サーフポイントは当然共有地なわけで誰の所有物でもありません。しかし、昔からその近くに住んでいて、海水浴シーズンなどでは監視員が助けられないような危険な海の状態であっても、海水浴客をレスキューしたり、ゴミをキレイにしたり地道な活動をして、ポイントを守りつづけているサーファーがいるわけです。

このようなサーファー達の気持ちということを理解できないようではやはりサーファーとして認められないと思います。ただし、このような活動を行っているサーファーもいれば、ただ近くに住んでいるだけで、これらの活動を行っている人と同じように見てもらえると勘違いしているサーファーも当然沢山いるわけで、たまにしかそのポイントに来ない人には、それを見分けることが出来なくて、ウエットスーツや使っている板だけを見て、一括りにローカルサーファーとなってしまうわけです。

では、ポイントパニックを起こしたサーフポイントを、みんながサーフィン可能とするためにはどうすればいいのか?

それはルールとマナーで規制するしかないわけです。人が沢山くるということは、駐車するためのスペースが必要なわけで、違法駐車する人がいると周りの住民から文句が顔見知りで毎日波乗りやっている地元のサーファーにくるのです。それらのサーファーは、違法駐車しないようにビジターサーファーを啓蒙するのです。そうすると駐車スペース分しかサーファーは入れなくなるわけで、少しはポイントパニックが解消されるのでしょう。

でも巨大な駐車スペースが存在するメジャーなポイントは、ちゃんとした波乗りのルールで危険回避し、波乗りするしかないのでしょうね。

本来のローカルオンリーといわれるポイントは、ポイントブレイクのリーフポイントが多いと思います。これは、ポイントのことをちゃんと知っていないと、自分が怪我するだけでなく、他人も怪我させる可能性があり、危ないので初心者や知らない人は近づくな!ということです。決して自分達が楽しむためだけにローカルオンリーとしているわけではありません。

ただし、心無いサーファーが沢山増えたことによって、知らない人やビジターを、ポイントから締め出そうという動きもいろんな場所で大きくなっているのも事実だと思います。

しかし、昔のサーフィン人口とは違い、現在のサーフィン人口は比較にならないほど多くなっています。携帯電話1つあればポイントには沢山の人が集まるようにもなっています。ただ自分達が楽しみたいだけで排除するローカルオンリーと呼んでいるポイントは、やがてローカルの人数より多数のビジターによって占拠されるかもしれません。自分が行くポイントは自分達が守っているローカルオンリーポイントだけなのか?ということも考えてもらいたい。

さまざまな環境保護運動やポイント保護運動について、何も行動しないで、自分達がただ楽しみたい!という排除だけを目的としてローカルオンリーと呼んでいるポイントは、時代が違うということを認識する必要があるのでしょう。

波乗りポイントにおける、共有地の悲劇はサーファー人口の増加だけによってもたらされるわけではなく、南房総にある和田町白渚ポイントのように、人工リーフ投入工事によってサーフポイントが小さくなっていくということもあります。これらの問題については、当然ローカルサーファーだけの活動では、不必要な工事の規模縮小・廃止などを行政に対して説明し議論することは不可能なわけで、このような問題について常に考え活動している団体をサポートして行く必要が、私達サーファーにはあると思います。

もし、あなたの大好きなポイントに工事の計画があって、そのポイントを守りたいと思っていても、あなたが仕事や学校に行っていれば、平日に行政や、工事担当者の人達と話し合いの場があっても参加できないと思いませんか?

平日にも活動できるように専任担当者を作る必要があり、その担当者が不安なく人並み程度に生活できるように有給スタッフとして働けるようし、次の世代の人達にも、この活動について来れるように、サーフポイントをみんなで守っていく必要があると私は考えています。そのためにも私達サーファーは、Surfrider Foundation Japanのメンバーになる必要がると考えています。

テロ事件で犠牲になった消防士さん達は、税金として集められたお金を彼らの給与として配分することによって生活できているわけです。彼らはその対価としてとても危険な消防活動を行ってくれていたわけです。

いまサーファー人口は日本全国で100万人とも言われています。サーフポイントを守っていくために、全てのサーファーが、すこしでもS.F.Jを支援すれば、どれだけ沢山の有給スタッフで不安なく活動できるでしょうか?

サーフショップが存在するからサーファー人口が増えるわけで、そういうことも考えてくれるショップが、今のポイントパニックを解決の方向へと向かってくれるようになるのでしょう。

9/22(土)に南房総の、あるポイントでサーファー同士の殴り合いの喧嘩を仲裁しましたが、海ではルールを守って謙虚に行動し、トラブルにならないようにしてほしいと思います。人が乗っているラインを邪魔したり、たとえ優先権があっても、他人を怪我させたら、熱くならないで、お互いちゃんと声をかけて謝りましょう。

キレイな海でニコニコ楽しく波乗りしたいものです。

2001.9.27

 


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