海ってみんなのもの?
今は無き、二色の浜の強烈なローカリズムについて前回話をしたわけですが、強烈なローカリズムによって利益を受けるのは、当然そのローカルに属する人達です。サーフィンにしてもウインドサーフィンにしても、海に入るのはタダなんですけど、(駐車場のお金は必要ですが、、、)波乗りポイントには簡単には入れません。
『海は誰の物でもない!』、『海はみんなのものなんだ!』って思っている人が沢山いると思いますが、私はそうじゃない!って思うのです。
例えば漁師さん。漁師さんは漁業権っていうのありますよね。その漁業権が無ければエビ、貝、海草などを取ることができません。漁業権によって、漁師さんの生活が保証されるわけです。また、ダイバーだって好き勝手に海には潜れないですよね。
じゃぁ、サーファーやウインドサーファーにとっての海はどうなるんでしょう?『マナーとリズム』という言葉が漁師にとっての漁業権と同じものだと私は思います。マナーという言葉によって、ポイントが確保されるのだと思います。
例えば、マナーのなっていないサーファーがサーフポイントに訪れたとします。タバコはポイ捨て。コンビニで買った弁当のゴミを適当に捨てて、カーステレオガンガンかけて、おまけに、公衆便所にラクガキし、有料駐車場での無賃駐車。みんなで夜中にワイワイ海に向かってピーピーうるさい打ち上げ花火!そんなことやっていると、その土地に住んでいる人達には、サーファー来て欲しくないなぁーって思われてしまうのです。当然、住民は駐車場を提供してくれなかったり、そこに住んでいる住民から、出て行くように言われたり、、、
そうなってしまうと、波乗りポイントを愛するサーファーは、困るのでマナーの悪いサーファーを追い出すのです。でも、一般常識がちゃんとしているサーファーも当然沢山いて、自分がゴミを道路や浜に捨てないのは当然のことですが、他人のゴミをあたりまえのように拾う人もいます。サーフポイントを守るという行動は、ローカルと呼ばれる人達が行っているのです。これで地域住民が理解してもらえるようになるのです。
そういう行為を行っている人の前で、タバコをポイ捨てしたり、ゴミを捨てるとどうなるでしょう?喧嘩売ってるとしか思えませんよね。
では、次に実際に海に入ったときの『波に乗る』という行為。この言葉はサーファ以外にも一般的にも使われるように、『良いタイミングをつかむ』ということですネ!一般的に使われる『波に乗ってる』という状態は、しょっちゅう訪れることではなく『たまたまラッキーだった』という状態に近いことだと思います。これは海でも同じです。1つ波に乗れるのは1人、グーフィーとレギュラーの2つの方向にキレイに分かれれば最大2人までが乗れるということが、波乗りのルールです。だから沢山人がいるとめったに波には乗れないはずなのです。
では、よくある海の状況を考えてみましょう。いい波がきたら自分が波待ちしているポイントから離れていても、一生懸命ピークに向かってパドリングして行く。でも、ピーク近くに達すると、疲れてしまって、波をキャッチできない。そして、またちょっと離れたところでいい波がきてまたパドリングして波をキャッチできない、、、ということを何度も繰り返すとどうなるでしょう?本当は1つの波には最大2人ということのはずなのに、みんなで一斉に波に向かって取りに行く。で、たまたま波をキャッチしてしまった時、目の前から波をつかみに来たうまい人に前乗りされる。一応ルールというものを知ってるキャッチできなかった人は、『前乗りだ!』と非難するかもしれません。このようなことはしょっちゅう海で起こると思います。そこにはリズムというものがないのですよね。
しかし、ちょっと待ってください!前乗りしてしまったうまい人は本当に非難されるべき人なのでしょうか?めったに来ないいい波に、どうせ乗れないだろう。と思って乗ってしまった時、本当に非難される必要があるんでしょうか?もし前乗りした人が自分の仲間だったら?自分が連れてきた初心者だったら?あなたはその行為を非難するでしょうか?
『おーい!前乗りじゃないかぁ〜』
『ゴメンゴメン!何度も失敗してるから次もダメかと思ったんだよー!』
というような会話というコミュニケーションがあり、なんにもトラブルが発生しないのだろうと思いませんか?たまたまくるラッキーな波は、順序やリズムというタイミングによって、みんなで共有するべきなのです。このようなことはローカル達のあいだでは、当然のように行われていてゼンゼン問題にならないのです。
そういうことを知らないでサーフポイントに訪れてイキナリ波のピークに行って、好き放題やってしまって、リズム感がつかめないと、つまみ出されてあたりまえなんです。で、理由がわかんないまま、なんでなの?ローカル恐いー!ってなるか、ローカル、ムカツク!タチワルイ!ってなってしまうんですよね、、、
いわゆるローカル色の強いポイント(過去にフトドキ者が入って、そうなってしまったポイント)は、いくら一般常識がちゃんとしているサーファーであっても、そのポイントに簡単に入らせてもらえるわけではありません。ポイントを守るという行動と、いつも、そのポイントに入っている人達の輪から生れるリズム感が必要なのです。
もし波乗りポイントに入れたならば、入らせてもらってありがとう!なんですよね。
例えば、学生時代を思い出してください。クラスに仲良しグループがあって、誰も知らないそのグループの中に、1度や2度声をかけただけで、その輪に入れますか?あなたがどのような人か理解してもらえますか?またそのグループに入れてもらえるでしょうか?
どうすれば、その輪の中に入れるか、考えてみませんか?
2001.2.7